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アニメーターは「起業」すること。




初めまして、アニメーターの井元一彰です。

このブログを読んで下さっている方は、

きっと「アニメーターになりたい!」「アニメーターに興味がある」という方だと思います。

アニメーター志望の方には、アニメーターになる方法より、

アニメーターとして食べて、仕事を続けることを考えてほしいということを

今回お伝えしたいと思います。

最初に断言しますが、「アニメーターになるのは」簡単です。

資格も試験もありませんので、極端に言ってしまうと鉛筆で線が引ければ、誰でも今すぐになれます。

ただ、なる事は簡単なのですがアニメーターを「続けることは難しい」と言われています。理由の一つに、アニメーターの「働き方」に関する誤解や理解不足があります。


まず、アニメーターは

誰かが仕事をくれる訳ではありません。

もちろん、スタジオに行けば毎月決まった給与が払われるわけでもありません。

病院にいっても、保険証がありませんし

仕事でやらかしても誰も助けてくれません。完全に「自己責任」です。

なぜなら、アニメーターは「個人事業主」だからです。

事業主ですので自分の名前で会社をつくって仕事を行う事と同じです。

営業として仕事を取ってくる、自分の売り込みをする。

職人として、要求されている絵をアニメートする。

経理としてやった仕事の報酬を請求する。

財務として自分の支出と収入をコントロールする、役所に納税額を申告する。

マネージャーとして仕事の管理をしたり、仕事の状況や進捗の報告の連絡をしたりする。

法務として契約書に問題がないか点検する。

社長としてあいさつに言ってコネクションをつくる。

…etc.

まだまだたくさんありますが、これを「全部ひとり」でやるんです。

ウソではありません。そして一つでもいい加減なことをすると仕事になりません。


「絵さえ上手ければ、アニメーターになれる」

というのは半分しか合っていません。

加えて、アニメーターの仕事はお客さん(アニメ会社など)がいつも居ます。

自分がいくら「上手い!良い絵だ!と思っても、お客さんが気に入らなければ「全てNG」です。

そして、これだけハードで専門的な仕事なのに報酬は極端に安い。


びっくりするほど安い報酬で自分の生活を支えるために頭を絞って、線を引き続ける。

これを仕事として継続維持することが「アニメーターになる」ということです。

「起業」とは一般的に経営を専門的に勉強した人がやるものですが、

それを高卒、一般大学卒、専門卒のアニメーターが突然やれと言われる職が

「アニメーター」なのです。


あなたは「起業」できる準備が整っていますか?

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